
多肉植物を葉挿しで増やしたい!成功させるコツはある?
普通の草花は花びらや葉が落ちたら終わりですが、多肉植物は、とれた葉っぱから新しい命が芽生えます。控えめに言ってすごい生き物です!
そんな「葉挿し」は初心者でもできます!ズボラでも大丈夫です。が、ちょっとしたコツがあります。
今回の記事では、多肉植物の葉挿しを成功させるコツをまとめました。私の失敗談もあわせてご紹介しますね。
葉挿しできる多肉植物

そもそも多肉植物には、葉挿しできる品種とできない品種があります。たとえば、お花のような形のエケベリアは、基本的に葉挿しできます。上記はエケベリア属の「オウンスロー」。

グラプトセダムと呼ばれる属も、葉挿しできます。写真はピンク色が美しい「ブロンズ姫」。丈夫な品種と言われています。

セダム属も葉挿しできる品種があります。たとえば、写真はセダム属の「春萌」です。春萌は葉挿しできますが、セダムのなかには「挿し木」で育てる品種もあります。

写真にあげた多肉植物の葉っぱをちぎった様子がこちら。ちぎった葉を土の上に置いておくと、芽が出てきます。
葉挿しできない多肉植物

葉挿しできない多肉植物もいます。たとえば写真のリトープスは、脱皮して子株が出る珍しい品種です。

透き通った「窓」と呼ばれる部分があるハオルチアも、株をわけて増やすタイプです。

クラッスラ属の「南十字星」も、挿し木で増やすタイプなので葉挿しはできません。
葉挿しに必要なアイテム
では葉挿しの手順について見ていきましょう!葉挿しに必要なのは「ちぎった葉」「土」「入れもの」の3つです。
ちぎった葉

葉は、株から自分でちぎってもOK。なるべく株が大きく、元気なものを選びましょう。
よく「ちぎるのは元気な内側の葉がいい」といわれますが、内側の葉をちぎるのは結構むずかしいです。きちんとやるのなら、株をカットして仕立て直す作業が必要です。
個人的には、葉挿しだけをするのなら、外側の葉をちぎるか、落ちた葉を使えば十分だと感じます。
土

土は多肉植物用であればなんでもいいと思います。私はプロトリーフの土を使っています。
あまり少なすぎると芽が出てこないらしいので、気持ち多めにいれてもいいかもしれません。
入れもの

入れものも基本的に何でもOKです。私はお菓子が入っていた缶(ふたでもOK)や、食品を買ったときについてきたプラスチックケースを使っています。
葉挿しの手順
葉挿しの手順は以下の5ステップです。ズボラでもできて簡単!
- 葉を入手する
- 土の上に置く
- しばらく放置する
- 根っこが出てきたら土をかける
- 葉が枯れてきたら鉢に植える
1:葉を入手する
葉を入手する方法は色々あります。栽培中の苗からちぎる、メルカリやBASEなどオンラインショップで買う、他の人からもらうなど。
自分でちぎる場合は、根元を持ってやさしく横にひっぱるときれいにちぎれます。根元が苗に残ったままだと、うまく発根しないので注意しましょう。
2:土の上に置く

葉をちぎったら、土の上に置きます。特に水やりしなくても大丈夫。日に当てず屋内に置いておいても発根します。簡単ですね!
3:しばらく放置する

土に置いたらしばらく放置します。ここで水をたっぷりあげたり、外に出したりすると、環境の変化に適応できず枯れる可能性があるので、我慢して放置しましょう!(私は失敗したタイプです)
元気で大きな葉の場合、早くて1週間もたたずに発根します。少し時間が必要な葉は2~3週間かかることもあります。
4:根っこが出てきたら土をかける

うまくいった場合は根っこが出てきます。写真のジェイドポイントは、矢印をつけた子たちがうまく発根しています!が、それ以外はちぎるのが下手くそで失敗しました(涙)。

秋麗と朧月、品種不明のエケベリアも発根しました。きれいに芽がでてきてかわいい~!

はやいものだと数日でどんどん根が伸びていきます。ブロンズ姫と虹の玉は、ちぎって数日で芽が出てきました!
一方、うんともすんともいわないタイプの子もいます。じっくり待つのが吉ですね!
葉が枯れてきたら鉢に植える

発根すると、葉に含まれる水分や養分が芽のほうに送られて、だんだん葉が枯れていきます。写真のエケベリアは葉がカレッカレに枯れています。このような状態になったら、鉢にうつしてあげましょう。

朧月の葉挿しを鉢にうつした様子。芽が立派に育って、もう赤ちゃんだった頃の面影は見られません!
葉挿しの注意点
葉挿しはすべて成功するとは限りません。成功確率を上げるためのコツを紹介します!
寒い日に外に出さない
葉挿し用の葉っぱは、屋内に放置すれば大丈夫です!
以前「日が当たったほうが成長が早いのではないか」と思い、3月に葉挿し用の子たちを外に出したところ、1日でしわしわになってしまいました…。
葉っぱだけになると、寒い日の気温にたえられないようです。
水をあげすぎない
葉挿し用の子たちには、むやみに水をあげなくて大丈夫です。少量ならあげても平気な場合もありますが、あげすぎると水分を吸いきれずダメになってしまいます。
これも私が失敗したことです!根っこが出てきたら水をちょこちょこあげても大丈夫ですが、それまでは我慢してじっと待ちましょう。
品種をメモする
葉挿し用に葉をちぎると、どの苗が親だったかわからなくなります。あとから見たときに品種を思いだせるよう、どこかにメモしておきましょう!

100均で購入できるシールとフラワータグを使うのもアリです。私は、葉挿しを撮影して、画像に文字入れをしています。
失敗した葉挿しの例
葉挿しは100%成功するとは限りません。発根しやすいもの、しにくいものがあります。私が失敗したケースを紹介します。
小さい葉

小さい葉は体力がないためか、発根せず枯れてしまうことが多かったです。写真はオウンスローの葉で、サイズは小指の爪くらいです。

もともと子株だったのですが、私の株分けの仕方が下手くそでバラバラになってしまいました…
葉挿しにする子たちは、なるべく大きい葉を選びましょう!そのほうが丈夫に育ちますし、発根スピードがはやくなります。
成長点がない葉

成長点とは、葉っぱの先端にある細胞分裂が活発な部分。葉挿しの成功には成長点が欠かせません!
根元からきれいにちぎらないと、成長点が残らず発根しません。写真の葉は、ちぎるのが下手くそすぎて成長点がありません。

成長点が残ると、写真のように赤いチョンとした部分が見えます。ちぎった衝撃で、細胞が先端にあつまって発根するのだとか!多肉植物ってすごーい!
葉挿しを成功させると多肉植物はもっと楽しい
多肉植物の栽培を楽しむのなら、葉挿しにチャレンジするのはとってもおすすめです!
私も毎日葉挿しの様子をながめて癒されています。小さな芽が出てきたら寄せ植えにチャレンジするのもいいなと思っています。
では、今回はこのあたりで。最後までご覧いただきありがとうございました。